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おそらのうえで。

おそらのうえで。

*ぎゅっとずっと*


 「俺、お前のことスキ」

 それは

 幼馴染からの

 突然の告白。


 *ぎゅっとずっと*


 「幼馴染としてずっと一緒にいれても
 やっぱお前にはスキなやつできたりするわけじゃん。
 そんなの俺、考えたくもなくってさ。」

 
 今まで見たことない

 君の真っ赤な顔に

 今まで感じたことのない

 どきどき感。



 「だから俺
  幼馴染じゃなくてお前の彼氏になりたい」



 君の笑顔が

 いつもより眩しく見えた。



 「ごめん」


 でも突然のことすぎて


 「考え・・・させて」


 すぐに返事なんて

 出来なかったんだ。



 物心ついた時から

 私と君は一緒で

 一緒にいることが

 当たり前に思ってた。


 高校に入って

 学校も登下校の時間も違って

 会うことが減ったけど

 メールしたり

 たまの休日は

 一緒に買い物行ったり。

 君といると楽しいんだもn。

 
 でもね

 じゃぁ君のことが

 「スキ」かって考えたら   

 よくわかんないんだ。。。




 「おはよ」


 君の告白から一週間。

 駅のホームで

 君と出逢った。


 「一緒の電車・・・久し振りだね」

 
 ちょっと照れ臭くて

 君の顔を見れなくて

 そう言いながら

 君から少し目線を反らす。


 「今日はちょっと朝寝坊してさ」


 でも君は

 なにもなかったかのように

 いつもの調子で話だす。

 
 そんな君に少し

 きゅんときた。




 「かっこいいよねぇ~」

 
 あの告白から2週間。

 電車の中で

 君の名前を耳にして

 振り返ったらそこには

 君と同じ学校の女のコが

 君の噂してたんだ。


 「彼女とかいないのかなぁ?」


 「あたし彼女になりたぁ~い」

 
 なんだかそんな

 女のコたちの会話に

 シュンとした。




 告白から3週間。

 君はなにも言ってこない。

 ちょこちょこメールはするけど

 告白のことには

 なにも触れなくて

 そのことに少しだけ

 モヤモヤしてる私がいた。


 なんだか気分がスッキリしなくて

 気分転換に

 買い物に出掛けたら

 女のコと一緒の

 君を見た。


 「これでいいんじゃない?」


 「お前やっぱ趣味悪いって(笑)」


 楽しそうな君を見て


 涙が溢れた。




 告白から1ヶ月。

 君のことできゅんときて

 君のことでシュンとして

 君のことで涙した。

 自分のキモチに気付いたから

 だから

 私は君を呼び出した。


 「話しってなに?」


 公園のベンチ。

 君は私の隣。


 「1ヶ月前の・・ことなんだけど・・・ね。」


 勇気を出して

 切り出した言葉を


 「・・・もういいよ。」


 君はあっさり斬り捨てた。


 「もう止めよ、その話」


 そう言って

 君は立ち上がって

 笑ったんだ。


 「ごめん、困らせて。
 やっぱさ、幼馴染のこの関係が
 きっとちょうどいいんだよな」


 
 それはつまり

 君は私の事

 スキじゃないの?


 そりゃ

 1ヶ月もなにも言わなかった

 私が悪いのはわかってる。


 わかってるけど

 でもね


 「私はいやっっ」


 いやなんだ。


 「私は・・・このまま君と幼馴染なまんまで
 君にいつか彼女が出来たりとかして
 そんなの見るの嫌なの」

  
 君をかっこいいって言う女のコや

 君の隣にいた女のコに

 君をもっていかれるのは

 ツライんだ。


 「君を手放したくないの。

 君を誰のものにもしたくないの」


 私は・・・
 

 「私は君の彼女になりたいの」


  
 涙で君の姿は見えないけど

 でも

 遠ざかったはずの

 君の足音が近くに聞こえて

 君のぬくもりを全身に感じて

 君の香がした。


 「人の告白の言葉パクんないでくれる?」


 耳元で聞こえる

 君の声を笑い声。


 「1ヶ月もまたされたらさ
  振られると思ってた」


 さっきよりも

 君の腕に力が入る。


 「俺、他のやつのもんにはなんないよ?」

 「でもこの前
  女のコと一緒に買い物してたじゃん」

 「あれは文化祭の買い出し」

 「あれ見て泣けた」

 「なになに?ヤキモチ?
  うっわぁ~(笑)」

 「・・・あんたなんかキライ」

 「俺はスキ」



 たわいもない会話が

 今まで以上に嬉しくて

 楽しくて

 ぎゅっとぎゅっと君を抱き締めて

 ずっとずっと

 君を手放さないって

 決めたんだ。







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bbs

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